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ソウルの「南北問題」 [韓国]

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学会2日目(土曜日)は、第1セッションだけ聞いて、そのあとは、かつての私の教え子で韓国人のC君にソウル市内を案内してもらった。また、その日の晩は、S教授の招待で、S教授の長男(アメリカの大学を出てアメリカの大学院に在籍中。アメリカ国籍を取得)、C君とともに、江南の韓国レストランでごちそうになった。この日に、いろいろ見たり、聞いたり、話したりしたことを記したい。

 

C君に案内してもらったのは、江北の典型的な観光コースだ(ただ、時間の制約上、宮殿やナムサン(南山)には行かなかった)。まず、地下鉄駅のチョンノ(鐘路)3街から1919年の3.1独立宣言で有名なタプコル公園を通って、インサドン(仁寺洞)の通りを北上した。18年前と比べ、この通りや商店は観光客向けにリニューアルされていた(冒頭の写真)。ちょっと横町に入って路地裏の韓国料理店で昼食をとった。

 

昼食後は、ミョンドン(明洞)を通ってナンデムン(南大門)に向かった。途中、李明博大統領がソウル市長時代に復元したチョンゲチョン(清渓川)を渡った(写真↓)。この辺りは、大銀行のビルが建ち並び、ちょっと東京の大手町のような感じの一角だ。土曜日だったのでビジネス街の人通りは多くなかったが、さらに南下してミョンドンに入ると、地元の買い物客や観光客でごった返していた。日本語の客引きの声も懸けられるようになる。

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ナンデムン市場に入ると、前に進むのが難しいほどの人混みだった(写真↓)。「バッタもんお安いですヨーッ」と日本語の掛け声が響く。有名ブランド名を記した衣類等が多数売られていたが、明らかに正規品ではない。現在でも、こうしたものが多数、堂々と売られているというのはちょっとしたショックだった。

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歩き疲れたので、ホテルに戻って一休みしたが、途中高速道路の高架下の脇道にゴミ袋がいくつか投げ捨てられており、ドブネズミが何匹かたかっていた(写真↓)。これまた、ショックを受けた。どうも高度成長の成果が十分に行き渡っていないようだ。

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韓国では地域間の対立・差別感情も依然強いようだった。私が多くの韓国人とつき合うようになったのは、約25年前のアメリカ留学時代だが、そのころよく全羅道に対する差別や、全羅道と慶尚道の対立について聞かされた。こうした地域間の対立感情は今も根強いという。また、今回、首都のソウルでも、漢江(ハンガン)の北側の江北(カンブッ)と南側の江南(カンナン)で、街並みや住民の所得水準が大きく異なり、住民の政治的立場にもかなりの違い、対立感情があると聞いた。私が主に歩き回ったのは江北だが、江南はクルマで通っただけでも建物や街並みがモダンな感じに整備されていることが見て取れた。

 

S教授やC君に、「韓国は朝鮮半島の南北対立だけでなく、ソウル市内にも南北対立があるんだ」と私はからかってしまったが、彼らにすれば他人事ではないだろう。S教授の運転で市内を走っていたとき、ナンバープレートに地域・都市名が入っていないクルマが多いことに気づいた。「確か以前は地域・都市名が入っていたような気がするが」と聞いたところ、クルマの所有者の地域・都市名がわかるのを防ぐために廃止したのだという。日本でも、例えば「品川ナンバー」と「足立ナンバー」で、それを見る人が何らかの連想をしないわけではないだろうが、だからと言って地名表記を廃止しようという議論は聞かない。日本の場合、地域差はあるものの、韓国ほど激しくはないし、過敏でもないということなのだろう。

 


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コメント 1

池勇来

ソウルの南北問題が激しかったのは、90年代後半から2000年代前半の間だったと思います。IMF以降、韓国の不動産、特に江南を中心にした都心部の地価は鰻上りで、江南にマンションや土地を所有していた人たちは大金を設けました。なので「江南に住んでいる=お金持ち」という認識が一般的に通用するようになりました。しかし2008年を中心にし、江北の再開発と、江南難民(江南の地価暴落)により、最近だと、江南=お金持ちという認識も段々薄れつつあります。この江南の地価暴落は最近急増している韓国の家計負債の直接的な原因でもあります。

全羅道と慶尚道との地域対立問題は80年代に最高潮を迎えましたが、最近ではあまり感じないようになりました。一番変わったのはやはり地域別政党支持率です。過去には、慶尚道だとセヌリ党の支持率はほぼ90%に近かったのですが、最近だと70%くらいで、80%を越えることすらすっかりなくなってきています。全羅道の地域政党選挙でセヌリ党の候補が勝つことも珍しくなくなってきました。特に40歳未満の若い世代からこういう傾向が著しいです。
by 池勇来 (2013-10-13 19:01) 

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